京かみあん~言葉のはなしをあれこれと~

『誰も知らない京の街は もっと面白い!』

「うなぎの寝床」は、京町衆の知恵なんですよ~だ!

 

  京町屋がどんどん.....壊されている!

 「うなぎの寝床」がない......

 

 

 

 京都の町中が「どんどん変わってきている!」

 昔の室町筋、中京の糸辺街、上京の織屋街......ぽっ、ぽっ....と歯が抜け

 たように「更地」になり、そのあとに、奇妙きてれつな町屋が雨後の竹

 の子にように出来上がってしまっている。(どう見ても、映画のセット

 みたいな張りぼて町屋である。)

 

 .....あれだけ戦禍にまみえたヨーロッパでさえ、

 古街の佇まいがしっかり維持・保存されているのに、

 戦火の比較的に少なかった「古都 きょうと」の「今の」嘆かわしい実

 情が.....目の前にあります.....残念な風景です。

 しっかりした対応が必要ではないかと....京都市民としては、強く感じて

 しまいます。

 

 

 京都は「観光のまち」でしょ!

 観光でもっている....都市なんですよね、

 古い町屋・街並みを観ていただきたい!

 .....これが京町衆の「願い」でしょう.......。

 

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 歴代の知事さんが、「歴史ある京の佇まい」を守ってこられたのに.....

 が、ここ最近......その姿勢が見られないように、思います。

  .....ほんとうに、残念です。

 

 

 「うなぎの寝床」は、たんにお家の間口を広くとらない、細長くて奥深い

 家屋のことをいいますが、

 「うなぎの寝床」のほんとの意義は、もっと違うところにあると言えます。

 ......うなぎの寝床の京町屋で、十年も住んでみれば.....「なんとなく解って

 きます.....ああ、そうなんだ~」てね。

 

 年がら、年中....「風通しがいい」んです。

 ですから、京都の蒸し暑い季節を「乗り越えてきた」んです。

 ......わたくしの実家では、かって、「寒糊(かんのり)」なるものを4~

 5年毎につくっていたのですが......家の造作を変更した後、「寒糊」がう

 まく出来なくなりました。

 

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 なぜか?

 理由は、うなぎの寝床を抜ける「冷たい風」で「寒糊」が入ったかめ(大

 きな瀬戸物の壺みたいなものです)を冷やしていたんですが.....

 その原始的な「空冷」の仕組みが....無くなってしまったんです。

 

 また、

 京の町屋が「なぜか、長持ちしている家屋」と言われるのも、うなぎの寝床

 を流れる自然の風が木材の乾燥状態をうまくコントロールしているからなん

 です。(これは、大工の長老が申しておりました.....)

 

 お袋などの場合、

 「お漬物」、いわゆる「どぼ漬(どぼづけ)」が腐ってしまう......

 家の中の温度が「高すぎる!」からだと、こぼしておりました。

  床下をす~と、流れる冷たいかぜが、どぼ漬のかめを適度に冷やしている

 からなんです。(お漬物も発酵熱が出るから....お袋の言。)

  

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  どこかのコピー文で「真夏の京都、上等じゃない!」てなことが

 書いてあるのを、ちらっと見たことがあるのですが......

 

 .....真夏の京都は.....対策しないと.....死にますよ!

 

   ~~京都人は、昔から「どてんちょうを避ける!」と言います。

   「どてんちょう」とは、「ど天頂」と書くそうです......

    ....太陽が真上に昇っている時間帯.....を指すそうです。

   夏の暑い時間帯を「避けて」、

   できるだけ、涼しい早朝、夕方

   お仕事をしたり、

   でかけたりするように、

   心がけているものなんです。

    祇園祭り、夜見に行くでしょ.....つまり、涼しい時間帯!

   ただ、巡行は別ですよ!)

 

   本当の京都は「涼しい時期」が一番ですョ!

   .....京都に住んでいなければ、

   そして、お金にゆとりがあれば、

   「涼しい北海道」へ疎開したいくらいのもんですから。

 

  『京都の蒸し暑さを、なめてはいけません!』

 

  

 

  また、また。 

   (冷たいお豆腐を食べます。お醤油と下ろした土生姜......

   元気が出ます! とようけ屋さんがイイ~なぁ.....)

   

 

 

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