京かみあん~言葉のはなしをあれこれと~

『誰も知らない京の街は もっと面白い!』

京都のひとは『ケチ』ではありません!

昔、おおさかの人の「しぶちん」

きょうとのひとの「ケチ」

とお婆さんが言っていました。

 

本当に、きょうとのひとは「ケチ」なんでしょうか?

・・・年寄りになってくると、昔のはなしが好きになってくる

んでしょうかね。

 

お婆さんのおうちは四条の新町を少し下がった処です。

(お婆さん宅は四条通から南北に通る新町通りを少し南に下った

処)

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明治生まれのひとは、ムダは決してしません。

使える道具は徹底的に「使い切る」ことが原則。

 

シュロほうきはお座敷に使って、半分くらいにちびてくる頃には

土間(どま)用になります。

ばらばらになるまで使います。

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ばらばらになるとシュロを紐で固く結えて、おくどさん(かまど)

の灰掃除用につくりかえてしまいます。

そして、最後の最後、おくどさんの焚きものになってしまいます。

 

・・・「ケチ」ではないせかいです。

トコトン製品を使ってあげる「まごころ」のみちあるれた世界か

もしれません。

でも、他府県のひとから見れば、

「ケチくさい」と見えてしまうんでしょうね。

 

江戸時代でも古くなった「シュロほうき」を買い取る行商人がい

たそうです。(文献で読んだことがあります・・)

で、それを「シュロのタワシ」に加工し直していたそうです。

・・・考えればエコ、リサイクルなんですが・・・チョット不衛

生ですかね。

うちのお婆さんも知っていたのかも?

でも、タワシだけは「嫌だった!」のでおくどさんの灰掃除用に

していたのかも・・・しれません。

 

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私風に作って再現すれば・・・

現代の私は、しません!しません!

残念ですが「燃やして廃棄処分」ということになります。

 

 

2022年1月3日